
“日本のサッカーのプロリーグとなる「Jリーグ」は、現在こそJ3リーグまで合わせると55のチームが存在していますが、当初はここまで多いチーム数ではなく徐々に拡大していった事が特徴です。
1992年に発足したJリーグは、翌年の1993年に公式戦の開幕を迎えます。この時点でのチーム数は10クラブがあり、発足時に加盟していたチームを「オリジナル10」として呼んでいる事でも知られています。当時の加盟クラブは鹿島アントラーズや横浜マリノス、清水エスパルスなどがありましたが、現在では統合などの影響もありチーム名も様変わりしています。
このプロリーグ発足時は日本中においてサッカーブームが巻き起こり、マスコミなど各方面での話題の中心となっていました。Jリーグは新語流行語大賞の年間大賞に選ばれる他、新たなファンの表現としてサポーターという呼び名を定着させたという功績も特徴です。テレビドラマやゲームなどにもサッカーのテーマは多数採用され、数々のスター選手の魅力的な活躍もあり、一躍サッカーを人気スポーツに躍進させたのです。
こうして人気が高まっていったプロリーグは、1998年にはそれまでの最大となる18チームにまで成長していきました。その後1999年からは現在で言うJ1リーグとなるディビジョン1とJ2のディビジョン2に分かれ、2部制という新たなシステムとして変化しました。
チーム面での動きを見ますと、1999年にはマリノスとフリューゲルスが合併して横浜Fマリノスとなり、2000年には水戸ホーリーホックが新規加入しています。2001年には横浜FCが新規加盟し、この時点でのクラブ数はJ1が16チーム、J2が12チームとなっています。
2004年からはJ1とJ2の入れ替え戦がスタートし、さらなるチーム間の競争が激しくなっていった時期としても注目されました。2005年にはJ1のチーム数が18クラブと増え、従来の2ステージ制から1ステージ制への変更もありました。それ以降はいくつかのクラブが加入し、2014年には下部リーグとなるJ3リーグが誕生しています。
そして2018年にはJ1参入プレーオフが開始されており、現在はJ3までで55チームという規模となっています。このように発足から様変わりを見せながら人気を拡大していったJリーグは、当初のJ1からJ2の誕生を経てJ3までの組織を構築させ、大幅なチーム数の増加を実現したのです。”