
日本サッカーの至宝と言われる「久保建英」選手。現在はスペインリーグのヘタフェに在籍していますが、今までの軌跡を紹介していきましょう。久保建英を語る上で欠かせないのがユース時代です。彼は名門バルセロナのカンテラ(下部組織)に所属していました。ここは欧州でも名門の下部組織で、過去の名選手を挙げるとグアルディオラやシャビなどがおり、日本のJリーグチームで活躍するイニエスタや世界最高の選手と言われるメッシもここの所属です。久保建英はカンテラに幼い頃から在籍し、同期には100億円の価値があると言われるアンスファティもいました。プロ契約する前から将来を約束されていましたが、トップチームに上がる前に一度、スペインを離れます。これにはチームの外国人選手獲得・登録違反があり、彼は公式戦に出場できなくなったことが関係しています。そのため、2015年に日本に帰国し、FC東京の下部組織に入団しました。このとき、彼は中学生でした。
2016年にはユース年代を飛び級で昇格し、選手権は史上最年少で得点王を獲得します。すぐにプロ契約の話し合いが行われ、2017年にはトップデビューを果たしました。久保建英の武器はドリブルとパスですが、彼の武器が発揮されるのは2019年からです。一度レンタル移籍を挟んでFC東京に復帰すると、スタメンに抜擢されます。ここで久保は印象的なプレーを見せて、レギュラーを奪取しました。この活躍を受けてある海外チームが久保に興味を示します。そのチーム名は、世界最高のクラブ「レアル・マドリー」です。
レアル・マドリーはスペインの強豪クラブで、チャンピオンズリーグの優勝回数は最多の13回と押しも押されもせぬ最強のチームといえます。そして、彼が在籍したバルセロナの最大のライバルとも言われるチームです。レアル・マドリーは彼に完全移籍をオファーし、久保はそれを承諾しました。ここに日本人初のレアル・マドリー在籍選手が誕生します。ただ、そうはいっても世界一のクラブです。まだ10代の彼にとってトップレベルになるには時間が必要だと判断されて、まずはマジョルカにレンタル移籍します。2020年からはビジャレアルに移籍し、現在はヘタフェに在籍中です。
現在の久保は少し苦戦しているといえます。武器であるドリブルは通用していますが、守備の意識や周りとの連携でレベルアップが求められているようです。それでも久保建英はまだまだ若いので、経験を積んでレギュラーに定着する日も近いでしょう。レアル・マドリーは彼の成長を注意深く見守っており、いつか白いユニフォームを着た久保の姿を見られるかもしれません。