
2020東京オリンピックによる、サッカー日本代表の活躍は記憶に新しいことでしょう。U23代表チームは惜しくもベスト4に終わりましたが、世界の強豪国と渡りあいました。そんな五輪が終わってすぐですが、もう新しい戦いは始まっています。それが2022年AFCアジアカップです。10月から予選ラウンドは始まっていますから、その最新情報を解説します。
その前にこの大会の概要と補足情報から説明します。開催地はウズベキスタンです。日本代表の主要メンバーはオリンピックから大きく様変わりしています。それはこの大会が23歳以下の大会であること、また次のパリ五輪を見据えたメンバー構成となるからです。五輪で活躍した久保建英選手はまだ年齢が該当していますが、冨安健洋選手や田中碧選手といったA代表にも選出されているメンバーは外れます。また、海外組は呼ばれておらず国内組で構成されていることもポイントです。いわば若手のスター候補たちが集結した大会と言えます。
監督は冨樫剛一、現役時代は読売(東京)ヴェルディやコンサドーレ札幌で活躍し、指導歴はそのヴェルディで積んできた監督です。スタッフ陣には90年代から2000年代を引っ張ってきた懐かしい顔ぶれが多いです。コーチを務める内田篤人は、現役時代ドイツのシャルケでチャンピオンズリーグにも出場したレジェンド選手、GKコーチの川口能活はアトランタ五輪からフランスワールドカップ、ドイツワールドカップなど国際経験豊かなコーチです。
さて、日本代表はグループKです。同グループには香港とカンボジアがいます。戦力差から言うと、格下にもなる相手ですが、アジアのレベルは上がっており油断はできません。10月26日、開幕ゲームを迎えました。相手はカンボジア、プレッシャーのかかる開幕戦でしたが、心配は杞憂に終わります。開始10分で松木選手が先制弾を挙げると、前半終了間際に追加点が生まれます。後半も攻勢を続けました。52分に追加点、73分にダメ押しの4点目が入ってゲームセット。終わってみれば4対0と完勝です。しかも得点者は全員が異なり、どこからでも点が入る試合と言えました。
続く香港戦も攻撃陣が爆発します。カンボジア戦と同様に開始14分の早い時間帯に先制弾をあげました。それが今、絶好調といえる藤尾翔太選手。水戸ホーリーホックに所属する20歳でフォワード登録のメンバーです。後半も2得点目をあげると、終わってみればカンボジア戦同様4対0の圧勝でした。これから決勝ラウンドが始まりますが、期待大と言えるでしょう。